またまたまたまた休日は雨、占いによって決めた趣味が全然できない。やっぱりいまいちな占い師だったのだろうか。
せっかく地図子さんの本も読んで川歩きの気持ちも高めていたのに今月は川歩きできなさそうである。(;O;)
仕方がないので10代の頃繰り返し読んだ本の事を書こうと思う。
僕は恵まれたことに激セマではあるが自分の部屋がある。
その部屋は物置部屋を無理やりこじ開けたことにより作り上げた部屋で、両親が昔かったであろう本が奥からひょろっと出てくることがあった。
野球好きの両親のどちらが買ったであろうこの本を自室の隅の段ボールから発掘したのは、中学生の頃。
10歳ごろから野球のルールを覚え阪神ファンになり、その後歴史好きにもなった僕は自然な流れで野球の歴史にも関心を抱いており、ちょうどいいタイミングで部屋から発掘された。
この本は1973年セリーグの阪神タイガースと読売ジャイアンツの優勝争いを題材にしたルポタージュである。本書の特徴として時系列的に話が進まず、優勝争いに激しさが増すペナントレース最後の数試合をいろんな角度から描くような内容になっている。
著者自身が見たものであったり、巨人や阪神のチームの雰囲気や監督の違い、チームの花形選手や、そうではない選手 はたまた社会情勢みたいな要素を通して激闘が描かれ、それはこの優勝争いそのものだけでなく、この優勝争いという角度を通して当時の社会の空気感に触れられるめちゃくちゃ面白い作品なのだ。
現代と1973年のプロ野球の違いの中で顕著に表れているのは、花形選手とその他の選手の扱いの差である。本書の中で阪神と巨人は全然違うチームだと強調されているが、この点においては共通しており、恐らく当時のプロ野球はそう言ったものだったのだろう。
この時の阪神の花形は江夏と田淵、巨人は王と長嶋、他にも活躍した選手は両チームに数多くいるが、この人が花形だ!!といった選手が二人に絞られる様な事は現代ではあまりないような気がする。*1
そしてそれ以外の選手が成績ほど報われていないような表現が何度か見受けられる。
例えば巨人のエースの堀内恒夫は入団以来エース級の活躍を見せ*2入団7年目である1972年には26勝で投げたイニング数はびっくり仰天の312回*3で二回目の沢村賞*4に選ばれたにもかかわらず、年俸が入団時の13倍くらいにしかなっていない( ゚Д゚)144万から1800万である。
現在の感覚で見れば入団時の給料が1000万だとしてこんなに勝ち星をあげたら最低でも5億くらいはもらえそうなので、ざっと入団時から50倍くらいはもらって当然(*‘∀‘)つまり144×50の7000万位が妥当な気がするが、1800万止まり。
その年の王貞治や長嶋茂雄が5000万前後である。王長嶋と肩を並べるとまではいかずとも、最も強かったころの巨人で、一番の実力をもった投手がキャリアハイの成績を出したにもかかわらず、翌年の年俸が3番4番バッターの三分の一とは年俸が低すぎる。*5
そしてその後も活躍したにもかかわらず、最高年俸は1860万。
球団からしたら、あなたは主役じゃないよという事である。300イニングというめちゃくちゃな起用法をさせておいて何とも理不尽な時代である。
長々と書き連ねたが、
男なら理不尽や不公平だとでいちいちうじうじするな!! ( `ー´)ノ
欲にまみれたような事を言うな<`~´>
男だろ!!<`ヘ´>
みたいな時代の空気を感じる。
本書の中には”男”をフィーチャーさせるような記述はなかったが男たちのゲームセットというタイトルだという事で*6
やっぱり男とはこういうもんじゃい!!!!
というような時代だったようだ。
本書は阪神巨人のチームの雰囲気の違いについても書かれており、全然違うチームだと強調しているが、どちらのチームもなんだか昭和である。
阪神についていえば、びっくりするくらい暴言暴行の話が出てくる。ベテラン選手が監督を殴打するような出来事もあり、それでありながら
上は下に従うもんや<`ヘ´>
みたいな空気もあったり、読んでいていい大人が何が何だかというような気持になる。
それが当時の大人の勝負の世界だったのだろうか。もうなんのこっちゃである。
巨人については管理野球が強めな様子。具体的なエピソードはあまり記されていないがおふざけ厳禁で今のプロ野球の空気とは違いそうである。
長々と書き連ねたが、1970年代のプロ野球や日本の空気感を味わうのにぴったり。
この本を読めばなぜ川藤幸三があんなにパンチが効いてるのかもよくわかる!*7
昭和の野球好きは是非とも読むべき作品である。
